みなさんこんにちは、わんだらです。不動産投資を成功させるうえで、最も重要なポイントのひとつが「融資戦略」です。なぜなら、自己資金だけで大きく資産を拡大していくことは難しく、多くの投資家は銀行などの金融機関からの融資を上手に活用することで、効率よく物件を増やし、キャッシュフローを生み出しているからです。
しかし、実際には融資審査で苦戦し、物件を購入できないまま時間が過ぎてしまう方も少なくありません。さらに、かつては「フルローンOK」「自己資金ゼロでOK」という事例が多かった一方で、近年は不動産投資への融資が厳しくなっています。その結果、「昔の情報を鵜呑みにして失敗してしまう」「金融機関の最新情勢がわからず困っている」など、さまざまな悩みが生まれているのです。
本記事では投資経験者が実践している“ずるい”ともいえる融資戦略の極意と、審査を突破するための具体的なテクニックを徹底解説していきます。
- この記事でわかること
- 不動産投資における融資が重要な理由
- プロパーローンとアパートローンの違い
- 金融機関ごとの最新情勢に合わせた融資戦略
- “ずるい”テクニックで1投目のハードルを下げ、2投目以降に繋げる方法
- ノンバンクや政策金融公庫を使った裏技的活用法
1.なぜ不動産投資には“融資戦略”が不可欠なのか
1-1.融資がないと資産形成が進まない
仮に現金5,000万円を持っていたとして、そのまま5,000万円の物件を購入したとします。すると、手元資金は物件に置き換わるだけで、総資産は購入前後で変わりません。また、家賃収入というキャッシュフローを得られるとはいえ、5,000万円を投下しているため、利回り10%なら家賃収入から投資額を回収するまでに10年かかってしまいます。
一方で、融資を活用するとどうなるでしょうか。自己資金5,000万円を担保に金融機関から5,000万円を借り、1億円の物件を購入できる可能性があります。物件の価値がしっかり担保されていれば、20年後にローンの返済が進んだ時点で、自分の手元には通帳の残高と不動産という形でより大きな資産が残ることになります。これこそがレバレッジ(他人資本を活用して資産を拡大する)効果であり、不動産投資の醍醐味です。
1-2.物件選びだけでなく“融資を制する者は不動産を制する”
「良い物件を買えば不動産投資は成功する」という考えは間違いではありませんが、それだけでは不十分です。いくら良い物件でも、融資が降りなければそもそも買えないからです。
特に、1棟目・2棟目を順調に購入していけるかどうかは、その後の不動産投資人生を大きく左右します。そのため、「融資を制する者は不動産を制する」といわれるほど、金融機関との付き合い方が重要視されているのです。
2.融資を得るために押さえておきたい3つのポイント
2-1.リスク許容度と投資対象のバランスをとる
金融機関が融資を出すかどうかは「自己資金の多さ」「年収」「職業」「借入状況」など、申込者のリスク許容度によって大きく左右されます。たとえば、自己資金が500万円しかないのに、2億円の物件を購入したいというのは、一般的には無謀と見なされやすいでしょう。
- 自己資金:余裕があればあるほど銀行の信頼度は上がる
- 年収:金融機関が「返済しきれないかもしれない」という懸念を下げる
- 借入れ状況:既存のローン残高が多いと新規融資は厳しくなる
無理のない投資規模を見極め、まずは「買えそうな物件」からスタートして実績を積むことが、長期的には最短ルートとなるケースが多いのです。
2-2.元本毀損しにくい物件を選ぶ(建物より土地比率を重視)
金融機関からの評価を得るためには、「売却時にきちんと担保になるかどうか」が大切です。建物は原価償却によって価値が下がりやすいため、土地比率が高い物件ほど融資がつきやすい傾向があります。逆に、地方や築年数が古い物件などで建物価値が極端に高いと、売却時に値崩れしやすいリスクがあるため、融資が出にくいケースがあります。
2-3.長期的に入居者が見込める物件(競争力のある間取り・立地)
不動産投資のローン返済原資は家賃収入です。つまり、長く満室経営を続けられるかどうかが、金融機関にとって融資審査の重要ポイントになります。具体的には、下記のような要素が評価されやすいでしょう。
- 駅からの徒歩分数など交通利便性
- 周辺の生活利便施設、商業施設の充実度
- 賃貸需要の高い地域(大学・企業が集積しているなど)
- ファミリー向けか、単身向けか、それぞれの需要バランス
- 競合物件との比較(築年数・設備など)
「長期的に家賃が下がりにくい物件かどうか」を見極める力も、融資審査突破には大きく影響します。
3.アパートローンとプロパーローンの違い
融資には主に「アパートローン」と「プロパーローン」の2種類があります。
- アパートローン
- 住宅ローンの延長線上であることが多く、審査が比較的スピーディー
- 個人の年収や属性による判断が大きい
- 担保力(物件評価)よりも申込者個人の信用度が重視される
- プロパーローン
- 事業性融資の一種で、審査に時間がかかる
- 物件の将来性や申込者の事業計画など、多角的に判断される
- 一度引けると、大きな金額を長期返済で借りやすい
投資規模が1億円以下(たとえば5,000万円×2棟など)ならアパートローンで十分という考え方もありますが、5億円・10億円と拡大していきたい場合は、プロパーローンを扱ってもらう必要が出てきます。
4.ノンバンク・政策金融公庫など“ずるい”テクニックで突破口を開く
4-1.ノンバンクの活用
銀行や信用金庫に断られた場合でも、「ノンバンク」なら融資を受けられる可能性があります。代表的なところでいえばオリックス、オリコ、ジャックスなどです。金利は2%を超えることがほとんどで割高ですが、それでも「まず1投目を持つ」ことで実績を作り、後から銀行に借り換えするという流れをとれるメリットがあります。
- メリット:自己資金が少なくても融資を受けられる可能性がある
- デメリット:金利が高め
1投目をノンバンクで取得し、決算書を1期分しっかりと提出すれば、「投資実績あり」として、普通の銀行が融資に応じてくれる可能性が広がります。
4-2.政策金融公庫の活用
政府系金融機関である「政策金融公庫」では、
- 創業融資
- 女性経営者支援融資
- 大規模修繕のための低金利融資
など、独自の商品が多数用意されています。特に「大規模修繕」のコストを政策金融公庫で借りることで、手元資金を温存し、次の物件購入に回すことが可能になる場合があります。
4-3.融資情勢は3ヶ月ごとに変わる
金融機関が融資に積極的かどうかは、景気や不動産市況、金融庁の方針などの影響を受け、およそ3ヶ月単位で変動するともいわれています。過去には「フルローン可能だった」「自己資金ゼロでOKだった」という時期もありますが、それは当時の融資情勢がたまたま好調だっただけで、今同じ条件で融資が得られるとは限りません。
常に最新の状況を把握し、その時々に合った最適なローン・金融機関を選ぶことが「ずるい」戦略の重要なポイントです。逆に、時流に合っていない方法で強行しても、担当者に即断られてしまうケースが多いでしょう。
5.1投目を“ずるく”突破して2投目へつなぐ
5-1.とにかく実績を作る
先述したように、1投目の物件を金融機関で審査を通して買うと、それだけで“投資実績あり”とみなされます。1投目を所有し、決算書(確定申告)を1期分でも終わらせれば、素人ではなく経験者扱いになるので、次の物件取得が一気に有利になります。
この最初の一手を突破するためには、多少金利が高くてもノンバンクを利用する、土地比率が高めで融資が通りやすいエリアを選ぶなど、融資を受けやすい選択をするのも一つの方法です。
5-2.自己資金比率を柔軟に変える
投資家の中には「フルローン(自己資金ゼロ)でなければ買わない」「自己資金1割以下で買いたい」といったこだわりを持つ方も多いです。しかし、融資情勢によっては「自己資金2割~3割ほど必要」という時期も少なくありません。ここで「絶対に自己資金ゼロ」と突っ張ってしまうと、融資が通らないまま機会損失になるおそれがあります。
むしろ、自己資金を2割以上入れてでも1投目を取得すれば、次で自己資金を回収できる展開も考えられるわけです。郊外エリアなどで価値が下がりにくい物件を1投目で購入し、後から別の金融機関で借り換えて手元資金を増やすという“玉突き戦法”も、プロ投資家たちがよく使う“ずるい”テクニックのひとつです。
6.融資を成功させるうえで“節税”にこだわりすぎない
6-1.融資を重視するなら税金は積極的に払う
不動産投資といえば、「どれだけ税金を抑えられるか」も大きなテーマかもしれません。しかし、金融機関からの評価を上げるためには、利益をきちんと計上し、税金をしっかり納めることが重要です。赤字決算の会社にお金を貸す金融機関は基本的にありません。
- 節税重視:目先の税負担は減るが、金融機関の格付けが下がるリスク
- 利益重視:税金の負担は増えるが、格付けが上がり融資が受けやすい
短期的には“節税”で利益を減らしたほうが手元キャッシュは増えやすいですが、長期的視点では「税金を払ってでも銀行評価を高め、低金利・高融資額を実現する」ほうが大きなメリットをもたらすでしょう。
6-2.長期的な事業計画を立てる
不動産投資は、短期間で完結するものではありません。5年、10年、20年と時間をかけて、徐々に資産を積み上げていく“事業”です。1棟目の購入で安心してしまうと、なかなか次の展開に進めません。
不動産は買って終わりではなく、「どう運営し、修繕コストをどう捻出するか」「次の物件をどこで買うか」「子どもが生まれたら、住まいをどうするか」など、人生やライフスタイルと深く結びついています。融資戦略も、それに合わせて柔軟に組み替えていかなければなりません。
7.まとめ:プロの“ずるい”融資戦略を使って、不動産投資で大きく稼ぐ
今回の記事では、YouTube動画「融資審査を突破するプロのズルいテクニック 不動産投資を始める前に知っておくべき!」の内容をベースに、不動産投資における融資の重要性と、その審査を突破するための具体的なポイントを解説してきました。
- 融資審査を突破するカギは“リスク許容度”と“物件の担保価値”をマッチさせること
- 土地比率の高い物件や競争力ある間取りが銀行から評価されやすい
- アパートローンかプロパーローンか、投資規模に応じて使い分ける
- ノンバンクや政策金融公庫を活用して1投目を突破し、実績を作る
- 融資情勢は3ヶ月ごとに変わるので、常に最新情報を追う
- 節税ではなく、利益を計上して金融機関の格付けを上げる視点が重要
不動産投資において「融資がすべて」ではありませんが、大きく稼ぎたい方や早く資産を形成したい方にとっては、避けては通れない道です。自己資金ゼロで甘い夢を見がちですが、融資情勢は刻々と変化しており、時には自己資金を2~3割出したほうが得策な場合もあります。プロが実践している“ずるい”融資戦略は、こうした現実的な落とし所を見出しながら、いかに最短ルートで投資規模を拡大するかに尽きます。
もしあなたが「これから不動産投資を始めたい」「融資戦略に不安がある」「もっと詳しく学びたい」と思うのであれば、一度専門家に相談することをおすすめします。不動産投資は一生をかけて取り組む“事業”ですから、自己流にこだわりすぎて遠回りするよりも、プロのノウハウを活用して着実に資産を増やしていくほうが結果的には近道です。