みなさんこんにちは、わんだらです。昨日にひきつづき、資産形成を本格的に進めたい方にとって、節約や貯金、新NISAを使ったインデックス投資などの“基礎的な取り組み”は、多くの情報が出回っています。ところが、その次のステップ――いわゆる「中上級者向け」のやり方については、なかなかまとまった情報が少ないのが現実です。
とはいえ、私たちが長期的に資産を増やし、人生のさまざまなステージでお金に困らないためには、基礎を固めるだけでは不十分。より高い次元で支出と収入のバランスを最適化したり、制度面をしっかり理解したりと“もう一段上のギア”が必要になります。
この記事では、
- 社会保険への理解
- 中長期のライフプランの検討
- 家族最適の視点
- 時間への適切な投資
- お金の「使い方」そのものへの理解
- マイナーチェンジの継続
という6つの行動・習慣を紹介していきます。これらはすでに「固定費削減・先取り貯金・新NISAでの投資」などを実践している方が、さらなる飛躍を目指すためのヒントになるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
資産形成の王道をまずおさらい
まず前提として、資産形成の基本は「節約・貯金でお金を残す → 余裕資金を投資に回す」というシンプルな流れです。
- 初級編:土台づくり
- 固定費の見直し
- 先取り貯金
- コンビニや飲み会などの浪費を減らす
- 基礎編:資産形成を有利に進める
- ふるさと納税でさらなる支出削減
- 新NISAを使ったインデックス投資
この「お金を残す行動」と「余裕資金を投資に回す行動」のセットは、資産形成の王道であり、全員がまず取り組むべき“必須科目”です。
ただし、ここで終わってしまうと「大きなお金をつくるには時間がかかる」「人生にイレギュラーが起こったときに対応しきれない」といったリスクが出てきます。
これを補うのが、今回紹介する 中上級者向けの資産形成術6選 です。できるだけ早く資産を増やしたい方、あるいは資産形成を確実に継続したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 社会保険について学ぶ
まず1つ目は「社会保険への理解を深める」こと。社会保険料は給与明細から自動的に引かれるため、普段はあまり意識していないかもしれません。しかし、長い人生で払う金額は非常に大きく、生涯賃金が2億円ほどのケースで本人負担だけでも約3,000万円にものぼります。会社が負担している同額分も含めれば、実質的には約6,000万円にもなるわけです。
この多額の社会保険料を支払っているにもかかわらず、制度の中身を知らないばかりに、以下のような“損”をしてしまうことがあります。
- 遺族年金をよく理解しておらず、高い死亡保険に不要に加入している
- 高額療養費制度や傷病手当金などを知らないため、過剰な医療保険・就業不能保険に加入している
- 4〜6月の残業増による標準報酬月額アップを無対策で受け、社会保険料が予想外に高くなる
こうした過剰な保険の支出を減らせれば、その分を投資に回して資産を増やすことができます。あるいは、いざというときに利用できる社会保険の各種給付をしっかり把握していれば、予期せぬ出費に困るリスクが下がり、結果的に貯金が減りにくくなるでしょう。
制度は複雑ではありますが、年金・医療・介護・労災などの基礎部分だけでも学んでおくと、かなりの差がつくはずです。
2. 中長期のライフプランを考える
続いては「中長期的な視点でライフプランを考える」です。これは新NISAや積立投資を実践している方にこそ、ぜひお勧めしたいポイント。
投資は原則として「使わないお金を長期的に運用する」ことでリスクを抑えながらリターンを狙う仕組みです。ですが、結婚・出産・住宅購入・子どもの進学など、人生では大きな出費が多々あります。これらを見越していないと、
「数年後にどうしても大きなお金が必要になり、運用途中で取り崩さざるを得なくなった…」
といったケースが起こりがち。短期の売却は思わぬ損失を生むリスクが高く、苦労して積み立てた資産も一気に目減りするかもしれません。
一方で、ある程度プランが立っていれば、
- 必要資金がいくらなのか
- 何年後にどれだけ現金を用意する必要があるのか
といった見通しをつけ、投資額をコントロールできます。具体的には「月5万円のうち2万円は短期的な出費に備えて現金で貯蓄、残り3万円は長期運用で新NISAに回す」といったバランスを取れるようになるわけです。
こうした事前準備のおかげで「長期投資が継続できる」「必要なときに必要なお金が用意できる」という理想的な状態を実現しやすくなります。
3. 家族最適の視点を持つ
3つ目は「家族単位で考える」です。結婚している場合、家計の状況は配偶者が大きく左右します。どんなに自分が節約や投資を頑張っていても、パートナーが浪費家だったら資産は増えにくいでしょう。
逆に、夫婦そろってお金の話を共有し、協力して支出を抑えたり制度を活用したりすれば、1+1が3や4にもなる可能性があります。例えば、新NISAの非課税枠は1人あたり1年間で最大360万円ですが、夫婦2人なら年間720万円まで投資できます。これは大きなアドバンテージですよね。
また、お互いの性格に合わせて家族全体のポートフォリオを考えることも可能です。たとえば、投資に積極的なパートナーが株式を多めに、もう一方が貯金や債券をメインにするなど、リスクとリターンのバランスを家族単位で最適化できます。
パートナーとのコミュニケーションは照れくさい部分もあるかもしれませんが、同じ目標を共有して家計を管理することこそが、資産形成の大きな推進力となります。
4. 時間への適切な投資を考える
4つ目は「時間をお金で買う」という視点です。たとえば共働きで忙しい夫婦であれば、
- ドラム式洗濯機や食洗機などの時短家電を導入する
- 家事代行サービスをスポットで利用する
などが考えられます。大きな出費に思えるかもしれませんが、その結果、どちらかが仕事を辞めなくても済むのであれば生涯年収単位で見ればプラスになる場合があるのです。あるいは、浮いた時間を副業や自己投資に使い、さらに収入アップを狙うこともできるでしょう。
ただし、何にでもお金をかければよいわけではありません。浮いた時間を「生産的な行動」に充てられるか、あるいは大きなリフレッシュ効果があるかどうかがカギになります。たとえば、一人暮らしで副業などをしていない人が「時短になるから」と出前アプリを多用しても、得られる経済的メリットは薄いかもしれません。
投下したお金を回収できる見込みがあるかをしっかり検討する――ここを見極める目が養われれば、時間的・経済的な「最適化」は大きく進むでしょう。
5. お金の使い方を振り返り、理解する
5つ目は「自分にとって本当に価値のあるお金の使い方を理解する」ことです。
節約というと、「とにかく使わない」という意識になりがちですが、実は「何に使えば自分は満足するのか」を知るほうが無駄遣いを減らせます。
- 家族で外食したらすごく楽しかった(値段以上の満足感)
- 同僚との飲み会に参加してみたが、そこまで楽しくなかった(コスパが悪い)
このように、過去の支出を振り返ると「買って正解だったもの」と「買わなくてもよかったもの」が見えてきます。そして、自分の価値観に合わない出費を明確に認識できるようになれば、自然と無駄遣いが減るわけです。
資産形成を続けるうえで大切なのは、単に「節約を我慢」と捉えず、「満足度の高い支出」と「低い支出」を区別し、上手にメリハリをつけること。これによって、幸福度をあまり落とさずに支出をコントロールできます。
6. マイナーチェンジを継続していく
最後、6つ目は「マイナーチェンジを継続する」こと。人生設計や資産計画を一度立てたら終わりではなく、社会情勢の変化やライフステージの変化に合わせて見直すのが重要です。
最近はデフレからインフレへの転換期と言われたり、社会保険の適用拡大が進んだり、育児・教育に関する支援制度が整いつつあったりと、次々に新しい動きが出ています。こうした“前提”が変われば、
- 現金比率をどうするか
- 投資商品をどのくらいの割合で持つか
- そもそも働き方をどう選ぶか
などの「正解」も当然変わってきます。
常に最新の情報をキャッチアップし、必要に応じて家計や投資方針を修正していくのが、資産形成を長期にわたって成功させるポイントです。
まとめ:基礎の先にある“もう一段上のギア”を活用しよう
- 基礎の土台:固定費削減、先取り貯金、新NISAなどでお金を残し、投資に回す
- その先:
- 社会保険の理解を深める
- 中長期のライフプランを考える
- 家族単位で最適化する
- 時間への適切な投資を検討する
- 自分が満足するお金の使い方を理解する
- マイナーチェンジを継続する
これら6つの行動を実践すると、より高いレベルで資産形成を加速させられます。大きな金額を短期間でつくりたい人も、じっくり長期で資産を増やしていきたい人も、現状をもう一段ステップアップさせたいのであれば、今回のポイントを取り入れてみてください。
人生は長く、ライフステージもどんどん変わります。そのたびに「お金の問題」で悩まされるのはしんどいですよね。しかし、行動を一歩ずつ積み重ねていけば、暮らしに余裕ができ、心のゆとりも生まれます。ぜひ一緒に、資産形成をさらに加速させていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。