みなさんこんにちは、わんだらです。「日本では、金融資産5,000万円以上の『準富裕層』は全体の1割以下しかいない」——この事実を聞くと、思わず「自分には無理だ」と諦めてしまう方もいるかもしれません。実際、たいていの人は“普通の会社員”として働き、すぐに資産数千万円や1億円超を用意できるわけではありません。
しかし、お金持ちになれる人には共通する“特徴”や“習慣”が存在します。生まれながらに大金持ちでなくても、考え方や行動次第で「将来、資産5,000万円以上の準富裕層レベル」に到達できる可能性は十分にあるのです。
本記事では、野村総合研究所の“金持ちピラミッド”を踏まえながら、「お金持ちになれる人が持つ5つの特徴」をピックアップし、それぞれのポイントを詳しく解説していきます。さらに、資産形成を加速させるための思考法や具体的な行動についても触れていますので、ぜひ最後までお読みください。
1. はじめに:金持ちピラミッドとは?
冒頭でご紹介した、野村総合研究所が発表した「金持ちピラミッド」。これは、日本の世帯を金融資産額に応じて5つのセグメントに分けたものです。
- 超富裕層:5億円以上
- 富裕層:1億円~5億円未満
- 準富裕層:5,000万円~1億円未満
- アッパーマス層:3,000万円~5,000万円未満
- マス層:3,000万円未満
野村総合研究所の2021年時点のデータでは、準富裕層以上(5,000万円超)の世帯は全体の1割以下とされています。つまり、いわゆる「お金持ち」層とは10人に1人にも満たない少数派なのです。
ところが、それだけに「自分がそこに到達するのは難しそう」と思い込んでしまう人が多いのも事実。しかし本記事を通じて解説するように、実際は“マス層”出身でも準富裕層に到達する人はいます。その違いは「考え方・行動パターン」にあると言ってよいでしょう。
2. お金持ちの典型4パターンと「自分には関係ない?」の声
まずは、一般的に「お金持ち」と言われる人がどのような経路で資産を築くのかを、大まかに4つに分けて見ていきましょう。
- 退職した公務員夫婦
- 成功した自営業者
- エリートサラリーマン・高度専門職
- 相続リッチ
(1) 退職した公務員夫婦
観光庁職員や教員など、公務員同士で結婚し共働きを続けた夫婦は、年功序列で安定的に賃金が上がり、退職金も2人分もらえます。2人分あわせると4,000万円~5,000万円に達するケースも多く、そこに在職中の貯蓄を合わせて資産5,000万円~1億円の準富裕層に到達できる例が少なくありません。
(2) 成功した自営業者
自営業者はリスクこそありますが、軌道に乗れば収入は青天井とも言えます。自分の努力やビジネスの拡大に比例して稼ぎが倍増する可能性があるため、うまくハマれば高い資産形成が見込めます。
(3) エリートサラリーマン・高度専門職
外資系金融・コンサルティング企業、あるいは医師・弁護士・公認会計士などの専門職は、年収1,000万~2,000万円も珍しくありません。仮に年収2,000万円なら手取りは1,300万円ほど。年間で500万円貯蓄できれば、10年で5,000万円に到達します。
(4) 相続リッチ
今の80~90代で高度経済成長期の恩恵を受け、資産を築いた層が近年多く相続を迎えています。相続する人数(兄弟姉妹の数)が少なければ、それだけ1人あたりの取り分が大きいため、一気に準富裕層に仲間入りするケースも増えています。
「自分には全く関係ない…」と思う人へ
「普通の会社員だし、親も大金持ちではない」——このように感じる方も多いはず。ただし、上記4つはあくまでも“典型例”です。現代は資産形成をするうえでのハードルが昔より圧倒的に下がっているため、普通の会社員でも年間数十万円ずつコツコツ投資を続ければ、5,000万円・1億円に手が届く可能性は十分あるのです。
次章では、「将来お金持ちになれる人」がどのような思考や行動習慣を持っているのかを、5つの特徴に分けて解説します。
3. 将来お金持ちになれる人の特徴5選
ここからは、将来的に“上位1割”と呼ばれる準富裕層以上に到達しやすい人が持っている5つの特徴を詳しく見ていきます。
3-1. すでに一定以上の金額を運用している
◎ 理由:福利効果を最大限活用できる
お金持ちの人は、資産運用の「福利効果」をよく理解しています。たとえば年利5%で運用を続けると、元本が増えるほどリターン額も大きくなり、雪だるま式に資産が増えていくのです。
では、65歳までに5,000万円を築くには、現在いくら運用に回しておけばよいのか。以下は「年利5%」「追加投資なし」という条件でシミュレーションした一例です。
現在の年齢 | 今の段階で必要な運用元本 | 65歳時に5,000万円になる例 |
---|---|---|
30歳 | 約872万円 | → コツコツ投資で十分目指せる |
35歳 | 約1,119万円 | |
40歳 | 約1,436万円 | |
45歳 | 約1,843万円 | |
50歳 | 約2,366万円 | |
55歳 | 約3,036万円 | |
60歳 | 約3,896万円 | |
65歳 | 5,000万円 | → そのまま運用終了 |
若いほど必要な運用元本が少なくて済むため、早いうちからの投資スタートが極めて有利というわけです。
3-2. ライバル・市場を理解し、堅実投資を継続できる
◎ 理由:市場の仕組みを知れば、“変な投資”に惑わされない
投資には大きく2種類あります。
- インデックス投資:市場平均を狙う堅実型
- アクティブ投資(個別株・先物・不動産投資など):市場平均を上回るリターンを狙う挑戦型
一見すると「アクティブに攻めたほうがリターンが高そう」と思いがちですが、実際には株式市場の8割以上はヘッジファンドや機関投資家と呼ばれるプロが支配しています。つまり、個人投資家が彼らを出し抜いて収益を上げ続けるのは、かなりハードルが高いと言わざるを得ません。
- 市場のほとんどはプロ集団が動かしている
- 素人が市場平均を超えるのは至難の業
こうした“市場の現実”を理解していれば、ブームに流されて高額手数料の金融商品を買うリスクも減りますし、無謀な投機にも手を出さず、インデックス投資を長期継続しやすくなります。
▼ 不動産投資についても同じ原理
「不動産は株式と違って値動きが少ないから安全」と捉える人もいますが、情報格差や仲介業者の裁量に左右される面が大きいのも事実。本当においしい物件は、プロや資産家の得意先に優先的に回ることが多いです。こういった仕組みをわかったうえで、リスクやコストをしっかり計算しながら判断できる人ほど、失敗を回避しやすくなります。
3-3. “本物の資産”を買い続けている
◎ 理由:お金持ちは「資産と負債」を明確に区別している
ロバート・キヨサキ氏の名著『金持ち父さん 貧乏父さん』では、資産と負債の定義が端的に示されています。
- 資産:あなたのポケットにお金を入れてくれるもの
- 負債:あなたのポケットからお金を取っていくもの
たとえば、株式や投資信託(インデックスファンド)、債券やREITなど、売却益や配当益を生む可能性があるものは「資産」です。逆に、外見や見栄を満たすだけで収益を生まないものは負債に当たります。
お金持ちになれる人は、この区別をきちんと理解し、日常的に「資産を増やす行動」を取り続けます。もちろん浪費も楽しみたい時はあるでしょうが、浪費より先に資産を買う習慣を徹底しているのが大きな違いです。
3-4. 買い物の順番を重視している
◎ 理由:先に資産を買い、贅沢は後回し
多くの人は、ボーナスなどのまとまったお金が入ると、まず欲しかったブランド品や旅行などにお金を使いがちです。その結果、「余った分が貯金行き」というパターンになります。
しかし、将来お金持ちになれる人は逆です。
- まず運用に回すお金を先取りし、株式や債券などの「資産」を購入する
- 残った範囲で浪費を楽しむ
すると、毎月の給与や賞与のたびに資産がコツコツ積み上がっていきますし、資産が成長して生んだ“運用益”で後々に贅沢を楽しむことも可能になるのです。
▼ 新車やマイホーム購入は本当に必要か?
特に注意したいのが、クルマやマイホームといった大きな買い物。一般的には価値が下がりやすく、かつ購入や維持に多額のコストがかかるため、負債的要素が強いと考えられます。
- 先にローンを組むと月々の支払いに追われ、資産を買う余裕がなくなる
- 大きな初期費用が必要なため、投資の“元本”を減らすことになり、福利効果を活かしにくい
もちろん、生活上必要で「家を買うのが夢」という方もいるでしょう。しかし、お金持ちになれる人ほど、買うタイミングや順番を慎重に検討して資産拡大の軌道を崩さないようにします。
3-5. 節約よりも“人的資本”を優先できる
◎ 理由:働いて稼ぐ力こそが“富の源泉”
資産形成には節約が不可欠と思われがちですが、限界もあります。一方、人的資本(自分が働いて稼ぐ力)は大きく伸ばせる可能性があります。
- 共働き夫婦で正社員を続ける → 夫婦合計の障害賃金が4~5億円規模に
- 専業主婦(夫)ではなく両者がフルタイムで働く → 賃金2倍、退職金も2倍
- 子育て期の保育料や時短家電代行費用などがかかっても、人的資本を優先する方が最終的にリターン大
結果的に、多少支出が増えても、総収入のほうが大きく伸びるのであれば、そちらを選ぶのが合理的。短期的な節約より、長期的な収入アップを重視する思考こそ、お金持ちになれる人が持つ特徴のひとつです。
4. 資産5,000万円を目指すために必要な“追加投資”の考え方
先ほどのシミュレーションは「年利5%」「追加投資なし」という前提で、どれくらいの元本が必要かを示したものでした。しかし、実際には毎月・毎年少しずつ追加投資していく方が多いでしょう。その場合、必要な元本はぐっと少なくなるのです。
たとえば、以下は「年利5%」で「月5万円を追加投資」するケースをざっくり試算したものです。
現在の年齢 | 必要な元本の目安 | 備考 |
---|---|---|
30歳 | 0円(ゼロ) | 毎月5万円ずつ投資を続ければ65歳時に5,000万円超の資産に成長可能 |
35歳 | 約200万円 | |
40歳 | 約500万円 | |
45歳 | 約1,000万円 |
これを見ると、たとえ40代になってからでも、いきなり大きな元本を用意しなくても十分間に合うことがわかります。もちろん月5万円、10万円といった投資額を捻出するのは容易ではありませんが、前章で挙げたような特徴(思考・行動)を身につければ、支出のコントロール+収入アップによって投資に回せる余力を作り出すことができます。
5. 今後の資産形成を成功させる4つのアクション
ここまでの内容を踏まえ、将来お金持ちになるための行動指針を4つにまとめてみました。
- 資産と負債を明確に区別する
- ロバート・キヨサキ氏の定義を意識して、収益を生む“本物の資産”を優先的に買う
- クルマやマイホームなど大きな出費は「必要性」と「購入タイミング」を慎重に検討
- 先取り投資の習慣をつける
- 給与やボーナスが入ったら、まず資産購入用の口座へ移す
- 残ったお金で生活や娯楽を楽しむ
- 投資用口座を自動積立設定して「強制的に貯める」しくみづくり
- 人的資本を高める努力を続ける
- キャリアアップ・転職・副業などで年収を上げるチャンスを狙う
- 共働きを続けるために、保育や家事外注も検討する
- 自分が稼げるスキルの獲得を最優先(IT・語学・マネジメントなど)
- インデックス投資など長期・分散投資を継続
- 市場やライバルの現実を知り、無謀な投機はしない
- コストの安いインデックスファンドを世界株式や債券に分散投資
- 30年以上コツコツ運用できれば、福利効果で5,000万円超えも現実的
6. まとめ:上位1割に入るかどうかは、今の行動次第
日本で“準富裕層”とされる金融資産5,000万円以上の世帯は、全体の1割にも届きません。現実を見ると、公務員夫婦やエリートサラリーマン、自営業成功者や相続リッチなど、典型的に稼ぎやすい立場の人が多いのは確かです。
しかし、だからといって「自分には無理だ」と決めつける必要はありません。インデックス投資や家計管理、働き方の選択肢がこれほど充実している時代は、過去にはありませんでした。
- 低コストの投資信託やETFがスマホで簡単に購入できる
- 夫婦共働き前提の社会環境が整いつつある
- 副業や在宅ワークなど多様な働き方で収入アップを狙える
こうした背景を味方につけ、お金持ちになれる人の5つの特徴を意識して行動すれば、どんな職業・年収の人でも準富裕層レベルに到達する可能性は十分にあります。
将来お金持ちになれる人の特徴5選
- 現時点で一定以上の金額を運用している
- ライバルや市場の仕組みを理解し、堅実に投資を継続できる
- “本物の資産”を買い続けている
- 買い物の順番を重視している
- 節約よりも“人的資本”を優先する
これらを自分の生活に合わせて取り入れ、“年間数十万円以上の追加投資”を継続していくこと。そうすれば、資産が少しずつ積み上がり、福利の力が味方してくれます。
「みんなと同じ」に流されてしまえば、当然ながら「みんなと同じマス層」に留まる可能性が高いでしょう。しかし、考え方や行動パターンが変われば未来は大きく変わってきます。
ぜひこの記事をきっかけに、上位1割に入るための資産形成の一歩を踏み出してください。あなたの行動が、数年後・数十年後の大きな違いを生み出すはずです。
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